No | 楽曲タイトル | ARBオリジナル・バージョン | 輪るピングドラム・バージョン | コメント | |||
初出アルバム | 発売年 | 期 | 使用話 | 形態(備考) | |||
1 | Rock Over Japan | Rock Over Japan | 1987 | III | 第1話 | 挿入歌(バンクでのテーマ曲) | ↓ |
第2話 | 挿入歌(バンクでのテーマ曲) | ||||||
第3話 | 挿入歌(バンクでのテーマ曲) | ||||||
第5話 | 挿入歌(バンクでのテーマ曲) | ||||||
第6話 | 挿入歌(バンクでのテーマ曲) | ||||||
第7話 | 挿入歌(バンクでのテーマ曲) | ||||||
第15話 | 挿入歌(劇中TVのダブルHインタビューBGM) | ||||||
第17話 | 挿入歌(バンクでのテーマ曲) | ||||||
2 | ダディーズ・シューズ | Boys & Girls | 1981 | I | 第5話 | 挿入歌(冠葉の回想シーンBGM) | ↓ |
3 | 灰色の水曜日 | ONE and ONLY DREAMs | 1986 | III | 第9話 | 挿入歌(陽毬の夢の中の図書館BGM) | ↓ |
第12話 | 挿入歌(ピアノのみ歌なしバージョン) | ||||||
第13話 | 挿入歌→ED(エンディング) | ||||||
第15話 | 挿入歌→ED(エンディング) | ||||||
第18話 | 挿入歌→ED(エンディング) | ||||||
4 | BAD NEWS (黒い予感) | Bad News | 1980 | I | 第14話 | ED(エンディング) | ↓ |
第17話 | ED(エンディング) | ||||||
5 | イカレちまったぜ!! | 指を鳴らせ! Snap Your Fingers | 1981 | I | 第16話 | ED(エンディング) | ↓ |
6 | HYDE and SEEK | PAPERS BED | 1988 | III | 第19話 | ED(エンディング) | ↓ |
7 | Private Girl | ONE and ONLY DREAMs | 1986 | III | 第20話 | ED(エンディング) | ↓ |
・11月26日現在、ARBの楽曲が使われなかったのは=第4話、第8話、第10話、第11話(20話中、4話)
白浜久がARBに加入して2枚目のアルバム『Rock Over Japan』の冒頭を飾るタイトル曲。Rock Over JapanはARBの代表曲か、と聞かれたら、多くのARBファンは違うと答えるだろう。第III期の代表曲かというと、微妙だけどYESと答える人もいそう。だから、この曲がアニメに使われていると聞いたときの感想は「なんでその選曲?」
個人的には「おらおら、いくぞいくぞ〜」って感じの歌詞が好き。おらおら系のロックな歌詞は、白浜久のイメージではないので、石橋凌の歌詞だろうと思っていた。だが最近、白浜久はこんな主旨の発言をしている。アルバム『Rock Over Japan』は、アレンジをほとんどひとりで打ち込みで完成させてからレコーディングした。ということは、歌詞も白浜久なのだろうか。でも、ジョン(レノン)が出てきたり、「早くお前に会いたくて」「熱く燃えてお前と踊りたい」なんてフレーズは、白浜久は口にしないと思うのだが。
このアルバムのクレジットは、全曲が作詞・作曲Ryo & Hisashiとなっており、白浜久がソロで歌っていない曲の場合、元々の歌詞をどちらが書いたかは想像するしかない。 ※歌詞については「その曲の作詞者は石橋凌ではない」をご覧ください。
ところで『Rock Over Japan』では歌詞中に、こんなフレーズが出てくる。
ニューヨークの寒い夜 ジョンが倒れた時も 俺たちはいつまでも あの歌を繰り返した |
あの歌とは『イマジン』のことだろう。『輪るピングドラム』のバンク・シーンでプリクリ(Princess of the Crystal)=陽毬が「イマ〜ジ〜ン!」と叫ぶのはこの歌詞と関係があるのだろうか。そもそも、なぜあの場面で彼女はイマジンと叫んでいるのだろう。
なお、この曲(ARBスタジオ・バージョン)はフェードインしているが、ARBに限らず、ロックに限らず、フェードインの曲ってなかなか珍しいと思う。プログレ系には少なくないのか? 偏見?
田中一郎時代のアルバム『Boys & Girls』収録の異色曲。なにが異色って、歌詞が異色。童謡っぽいけど、ロックっぽくもある。そこを両立させているのがなかなか凄い。大人向けの童謡ロック! アニメやドラマや映画の挿入歌として使い勝手が良さそう。
ARBのライブではチェンジ・オブ・ペースのための重要曲。「ずーっと下駄箱の奥にしまってた親父の靴の歌で」のセリフでこの曲が始まると、会場がホッと一息つく、女子が喜ぶ、そんな感じだった気がする。
白浜久加入後、最初のアルバム『ONE and ONLY DREAMs』から。これはARBの代表曲のひとつだと思います。たぶん。
歌詞は白浜久が作り、一部を石橋凌が修正してレコーディングし、発表。白浜久のソロライブに行くと、オリジナルの歌詞で聴けることがある。この曲はとても大雑把に言って自殺を思いとどまらせるための歌で、白浜版では「(曲の主人公の)自殺記事が新聞に載った」というような意味のフレーズが、たしか入っていたと思う。
オリジナルのARBバージョンでは、エンディングに長めのピアノソロを配しているが、輪るピングドラム・バージョンでは逆にイントロに長めのピアノソロがある。
なお、キリスト教に「灰の水曜日」という行事があるそうなので、曲のタイトルは、そのもじりか。
田中一郎時代のアルバム『Bad News』のタイトル・チューン。全活動期を通じてのARBの代表曲のひとつと言って、まず間違いない。「あちこちでクーデターが起こり出すだろう」という歌詞は、なにかの比喩ではなく、本気で「明日クーデターが起きるかもしれない」と歌っている。そんな曲がまさかアニメに使われるとは思わないし、そもそも、こんな曲が似合う場面も無いだろうと思うのだが。
だが『輪るピングドラム』は、まさかの地下鉄サリン事件にインスパイアされたストーリーで、『Bad News』が見事にハマっている。あの事件を扱うアニメにふさわしい楽曲を持つアーティストなんて、たしかにARB以外には思い浮かばない。
田中一郎時代のアルバム『指を鳴らせ!』収録。この曲は、ある時期しばらくライブで演奏されていなかったが、白浜久時代に確か日比谷野音で突然セットリストに復活。客席が激しく盛り上がったせいか、その後、ライブの定番に。
そんな曲を選ぶところも、『輪るピングドラム』の幾原監督は“ARB第III期好き”なのかな、と感じられるポイントです。
イカレちまったぜ しびれっぱなしで |
というフレーズが、眞悧の決めぜりふ「しびれるだろう?」に重なる、と話題になってますね。
第III期後半のアルバム『PAPERS BED』に収録されている楽曲。このアルバムから、ベースに元シーナ&ザ・ロケッツの浅田猛が加入。
リリース当時のCDライナーでは全曲作詞が石橋凌・白浜久の共同クレジットになっているが、この曲は実際にはたぶん白浜久の作詞だろう・・・と思っていたら、『輪るピングドラム』のエンドロールで「作詞・作曲 白浜久」と出たので驚いた。いつ名義が変わったのだろう。今回?
アルバムに関していうと前作『Rock Over Japan』が打ち込み主体だったのに対し、『PAPERS BED』は生演奏のバンドサウンドが中心。これは浅田猛という強力なベーシストが入ったからだと、石橋凌か白浜久がインタビューで述べていた記憶がある。
この曲を、ARB全期を通じての代表曲・重要曲と考える人はおそらく非常に少ない。そんな曲をエンディングに使ったことで、幾原監督が“第III期好き”であることを私は確信した。(ちなみに私も、この曲はかなり好きだ)
第III期の楽曲。シングルカットされた。この曲で『夜のヒットスタジオ』にも出演。ドラムのKEITHが北島三郎の大ファン、という紹介をされたのは、その出演時だったのではないか。
たしか、ARBで最も売れたシングル。しかし、チャートの上位に入ったというような意味でヒットしたわけではないので、世の中に広く知られている曲では無い。
ラブソングだが、これまでのARBのラブソングとは一風変わった詞世界が当時新鮮だった。クレジットでは石橋凌と白浜久の共作になっているものの、作詞で中心的役割を果たしたのは、おそらく白浜久。